私は存在する

2015年12月から始まった、ホメオパシーのレメディーをきっかけとした激しい好転反応は、次の人生に進むための準備期間であり、心身の浄化に必要なものだったと思います。

あらゆる意味でそれまでのやり方を手放し、判断を手放し、中庸に戻るということが必要だったようです。

元々はどんなに忙しい時期でも（会社員で大学院の勉強もしていた頃の2年間は、毎日睡眠時間が3時間の日々でしたがその頃でも）、美容院に行き髪を整えることは大好きで欠かせないものだったのですが、体調を崩してからは美容院にも行けなくなりました。

「仕事に行くときはメイクをしなければ」と当たり前のように思っていたのですが、まずは顔からも痒みが始まったので、お化粧もできなくなりました。

しかも、最初の頃は身体の痒みも強く、出掛ける前には、身体に『スパジリック ビー』クリームを塗り、少し乾くのを待ってから洋服を着るといった感じで、着替えにも30分くらいかかりました。

着るものもなるべく綿などの自然素材を選び、自由に好きな洋服を着るということもできなくなりました。

「今まで当たり前にできていたことができなくなるということは、精神的なダメージが大きいものだな」と思い、きっと高齢になった方ができなくなっていくことが増えていくということは、心の負担が一番大きいのだなと思いました。

なるべく部屋は綺麗にしておきたいと思っても、体調が悪くなればそれどころではありません。

そんな感じで、それまで「私は○○○○」と思っていた自己概念が、一つ一つ引きはがされていきました。

このまま自己概念がすべてなくなったら、最後には何が残るのだろうと思った時、「私は存在する」しか残らないのだとわかりました。

私たちは元々、存在しているだけで完全であり、それだけが事実なのだと思います。

「私は綺麗好き」、「私は努力家」、「私は責任感が強い」などといったものは、ある状況下でのかりそめのものであり、状況が変われば変わってしまう、本質的なものではありませんでした。

そうわかったときには、何ができる・できないということは、全くどうでも良いことだとわかりました。

学校教育で100点満点ということを当たり前のように教わってきました。満点が100点だと思ったとたんに、自分に満点（100点）をつけることが難しくなり、80点や90点では欠けたところがあるように感じ、また100点といっても実は120点、200点があるのではないかと、感じてしまいます。

本当は2進法で、1＝存在する、0＝存在しない、以上、ということなのでしょう。